大阪メトロ中央線が停電トラブルで運転を
見合わせ、大阪万博の会場・夢洲(ゆめしま)で帰宅困難者が続出しています。
運転再開の見通しが立たない中、万博運営側が「バス100台での即時輸送は不可能」と説明した
ことに対し、SNSでは「100台なくてもいい」
「少ない台数でピストン輸送をすればよいのでは?」といった意見が相次いでいます。

熱中症も心配。
どうにか早く帰らせてあげたいけど…。
しかし実際には、ピストン輸送ですら難しいようです。
一体それはなぜなのか、考察してまとめてみました。
ピストン輸送が現実的に難しい理由
SNSでは「バスの台数が少なくても、何度も往復してピストン輸送すればいいのでは?」という声が目立ちますが、現場には予想以上の課題があります。
現地には帰宅困難者が約4,000人という情報がありますが、基本的にピストン輸送でも全員を短時間で輸送するのは容易ではないと考えられます。その理由を説明していきます。
4,000人の帰宅困難者ピストン輸送が困難な理由
- バス一台の定員・回転率
大型観光バス1台の最大定員は約50〜60人。仮に60人乗せて毎回満席で運行した場合、4,000人を輸送するには最低でも67周(4,000÷60≒67)、バスが1台なら67往復が必要です。同時に複数台を動員しても、交通状況や発着場の制約でスムーズな回転には限界があります。 - 道路渋滞と所要時間の問題
夢洲の周辺道路は本数が限られ、イベント終了時は周辺が大渋滞しやすいため、バス1往復には通常より大幅な時間がかかります。例えば、現地〜本土側(弁天町駅など)間を1往復するのに、渋滞時には1時間近くかかるケースもあります。 - 運用可能なバス台数・乗降場の制約
一度に発着できるバスの数、乗降時の誘導、車両や乗務員の確保など、現場運用面で多くのハードルがあります。仮に10台同時運行でも、全員輸送には6〜7サイクルが必要になり、渋滞があれば数時間〜半日かかるケースも想定されます。 - 安全管理・現場混乱
深夜・大量輸送で案内や現場誘導が追いつかないと混乱・事故等のリスクも高まるため、無理な高速回転は現実的に難しいと運営側も判断しています。



発生したのが遅い時間帯だったし、バスの運転手さんの確保も難しかったかもね。
“まさか”に備えるためにできること
今回の大阪メトロ中央線の運転見合わせのように、「滅多にない」と思われていた事態が現実になったことで、私たちが普段からどんな備えをしておくべきか、あらためて考えさせられました。



備えておけそうなことを書き出してみたよ!
- 複数の帰宅手段をリサーチしておく
メインの交通機関だけでなく、周辺の別路線・バス・タクシー乗り場・徒歩圏の駅や避難場所など、あらかじめ“もしもの時の帰宅ルート”を調べておくことが大切かもしれません。 - 長時間の待機を想定した持ち物準備
モバイルバッテリー、飲み物・軽食、ウェットティッシュ、レインコートや防寒具など、数時間その場で待つことになっても困らないものをカバンに入れておくと良いでしょう。 - 情報源の確保と公式発信のフォロー
運行情報アプリやニュースの通知をONにしておく、イベント公式や自治体のX(旧Twitter)などもフォローして最新情報をすぐ得られる体制を作りましょう。 - 混雑ピーク・一斉退場を避ける工夫
会場滞在を調整する、帰宅時間をずらす、付近で時間をつぶして分散退場するなど、現場の混雑をできるだけ避ける行動も効果的です。 - 「自助」「共助」の意識も忘れずに
いざという時、周囲と情報共有したり、不安な人がいれば声をかけ合うなど、“助け合い”の気持ちを持つことが混乱の拡大防止にもつながります。



自然災害やトラブルは「想定外」を超えてやってくることがあります。
イベントや大規模集客施設を訪れる際には、“まさか”を「自分事」として少しだけでも備えておくことが、最終的に自分の安心や安全につながりますね。
【速報】バスが到着!しかし終電がない?(追記)
どうやらバスが到着したようですが、時間が遅いので今度は終電がないのにバスを降りてからどうするのかという不安が出てきたようです。



確かに!終電なくなっていると、バスに乗っても困るよね。
それでも周辺のホテルに泊まることになっている人は万博から出られると助かるかもね。
運営側も、万博会場からお客さんを送り出さないと、明日の準備もできないし…。
みんなで協力し合うしかないかもしれないね。
皆さんが無事に朝を迎えられますように!
まとめ
今回の大阪メトロ中央線の長期運転見合わせは、夢洲という特別な場所の弱点を私たちに突きつけました。
帰宅困難者は4,000人ほどという情報があり、“バス100台は無理”でも“ピストン輸送”なら…そんな声がSNSを駆け巡りましたが、現実は甘くありません。
道路は詰まり、車両も人も限られ、安全面も考えなければならない――理屈どおりには簡単に動かせない現実が、まざまざと浮かび上がった夜でした。
だけど、だからこそ“備えること”の大切さを、あらためて痛感します。
運営だけでなく、私たち一人ひとりにも“まさか”に備える心構えが求められる時代。
ほんの少しでいい、自分の「備え」を持ってイベントに出かけてみませんか?
それがきっと、あなたと、大切な人を守る力になるのだと思います。
“まさか”はいつでも、私たちのすぐそばに。
でも、“備え”もまた、私たち自身がつくれるものかもしれません。